18歳の少年が21歳に教えてくれたこと

中本大賀くん

PRODUCE101JAPANへの出演、お疲れ様でした。

 

 

 

 

 

何から言えばいいのでしょうか。

 

今はただぐちゃぐちゃと溢れてくる何かを言葉で記録していこうと思います。

 

 

 

長年、某J事務所の練習生のオタクをしていた。

今はもう辞めたのだけれど、一生忘れられないと思う子が一人いる。

 

私にとって一生忘れられない、人生最後の日本人の推しは、

私にとって最高であったと同時に、他の誰かにとっては最悪な子だった。

 

一時期、彼は裏掲示板で日夜叩かれ続けていた。

 

「グループ活動に向いてない」

「何がしたいのかわからない」

「プロ意識が低い」

「自分の推しがかわいそうだから脱退しろ」

「あいつのせいでグループがひっちゃかめっちゃか」

 

彼を何年も見ていたから、アンチに叩かれる原因になっていた全ての言動は、決して何かを破壊しようとしたからではなく、デビューしたくて必死だからやったことだと感じていた。

 

必要以上に馴れ合うことは拒んでいたし、どうしたら注目を集められるか、何を発すれば自分にファンがついてデビューに近付けるのかを彼はいつも考えていた。

 

でも一生懸命になればなるほど、彼は叩かれていく一方だった。

 

そんな毎日が辛くて、私は彼を見放すようにオタクを卒業した。

 

 

 

読む人が読めば、心当たりがあると思う。

 

私のかつての推しがアンチに言われていた言葉は、大賀くんと全く一緒だった。

 

分量がもらえればきっと注目されるはず!みんなが気づいてくれたら順位がぐんぐん伸びるはず!と毎日思っていた頃が、今となっては懐かしさすら感じる。

 

 

6話さえなければ、とこの1ヶ月考えない日はなかった。

 

lemonでボーカルを認められて、せっかくラミライができるのだからラップに挑戦しよう、そしてコンセプト評価でダンスをアピールしよう、と考えていたんだと思う。

こんなのただの憶測でしかないのだけれど。

でも「今回ラップできなかったら落ちる気がする」という大賀くんの放送内での発言は、そういうことだったんじゃないかな。憶測ね、憶測。

 

オールラウンダーをアピールすることが、憧れの人に近付くことはもちろんだけど、生き残ってデビューするための戦略でもあったんだと思う。

 

もうラミライの話なんてしたくないけれど、結局あの話を抜きにして大賀くんの日プでの戦いは語れないからもどかしい。

 

彼の何が、こんなに順位を伸び悩ませることになるほど悪かったのだろう。

毎日考えても、答えは出ないまま今日になってしまった。

 

 

 

先ほど話した某事務所の元推しは、来年の1月についにCDデビューする。

 

今は、メンバー同士で噛み合っていなかった空気感は無い。

それを解決したのは他の何でもない、時間だと思う。

 

いろんな子たちを見た。

焦りすぎて目先の結果ばかり欲しがった子は上手くいかなかったし、

惰性や意地だったとしても適当にしのいでいた子は、些細なきっかけで激変して階段を駆け上がっていった。

 

プデュに一番ないものは時間だから仕方のないことだけれど、たった1回の放送で大賀くんが毎日心無い言葉をネット上で投げつけられているのを見て、ちょうど今の大賀くんと同じ年齢の時の元推しと一緒だなと思った。

 

 

18歳って、そんなもんじゃん。

 

雑な言い方になってしまうけれど私が大賀くんのアンチに向かって心の底から言えることは、それだけしかない。

 

荒削りな才能だけが輝いていて、けれど愚かで不安定で、だからこそ感情的で美しいのが、18歳だなと私は考えている。

 

思春期の出口と青年期の入口、人生で一番 ''若い''時に、大賀くんはいるんだと思う。

 

これに気づけたのは大賀くんが日プに出てくれたからだよ。

 

 

 

話の方向性がズレてしまったけど、初めて彼の順位を知った時は確か40位台とかだったと思う。

 

それ以来ずっとずっと、「もしも大賀くんがデビューできなかったら」という考えが頭の片隅にあった。

 

デビューできないということは大賀くんの努力が報われないという意味になるし、それが私にとって最大の恐怖と不安だった。

 

 

努力が報われないことが、死よりも怖かった。

 

 

アイドルオタクうんぬんの前に、今まで生きてきて夢も目標もなく、やっとの思いで大学に入ったのに学校に行けなくなった挙句2年足らずでうつ病と診断されたような、今のところ逆転の余地なしの絶望的な人生を浪費している一人の人間として、そう思っていた。

 

報われないことの方が多い世界で、人はなんのために努力をするのかがわからなかった。

 

 

 

でも、それが今は少し変わってきている。

 

確かに、デビューのために努力をしていたのだから、その面だけを考えたらこの半年くらいの努力は無駄になったのかもしれない。

 

だけど、ここはあくまでただの踏み台なのだ。


デビューできても、ただの世に出たきっかけに過ぎないし、デビューの後の方が何倍も課題があって忙しくて辛くてしんどい。

デビューできなくても、これをきっかけに知名度をもっと上げて自己プロデュースや自分磨きをすれば、最初に思い描いていた夢よりももっと素敵な何かになれるかもしれない。

 

この半年のことを無駄にしないために何かをする、ということもできる。

 

 

大学生をしているらしいけど、あれだけ長身でカッコよかったら変な話、普通〜の軽音かダンスサークルに入って適度にモテて恋人つくったりなんかして、頭もいいらしいから一流企業に就職して美人と結婚する...なんていう人生の方が圧倒的に楽だったはず。

 

だけど、彼は歌もダンスも好きで、舞台に立って人を幸せにしたいという夢があった。

 

本当に至極当たり前のことしか文字に起こしていなのだけれど、このニュアンスをわかってほしい。

 

私は大賀くんを見ているとふとした時に、

「歌とダンス本当に好きなんだなぁ」

「舞台に立ってるのが楽しいんだな」

とぼんやり思うことが多かった。

 

先ほど述べたような、いわゆる勝ち組人生に比べると、アイドルなんて荊道もいいとこだと思う。

 

なんも知らんやつには理不尽に叩かれるし、

練習は地味だしキツいし、

頑張ってるのに先生に怒られることだってある。

大好きな家族には会える時間が減っていくのに、

挙句 商売相手であるオタクというのは言葉にならないキモさがある。

頑張っても報われないのが当たり前の世界。

 

それでも、彼は日プに飛び込んできた。

アイドルになることを望んだ。

 

その理由は他でもない、「好きだから」の一言に尽きる。

 

 

努力って、好きだからできることなのかもしれない。

 

 

報われなくても最後まで頑張ることがこんなにもすごいことなんだって、こんな文字にしたら綺麗事にしか聞こえないようなこと、全部本当のことだよって大賀くんが教えてくれた。

 

努力が報われなかったら嫌だから成功しそうなことしかしたくないと思ってた、弱虫で卑怯で情けなくてひねくれてて、どうしようもない21歳の私をこんなに変えてくれたのは、大賀くんだけだった。

 

誇張なんかじゃなくて、大賀くんが教えてくれたことがあまりにも大きかったから、世界の見え方が変わった。

 

毎日の仕事ですら少しずつ楽しくなったし、失敗することが続いてしまっても「人生は全て練習だから、気にしすぎないで次もうちょっと頑張ろう!もうちょっと続けよう!」って無理なく思えた。

 

 

 

物事に対する価値観をここまでひっくり返してくれたのも、大賀くんが応援したいという気持ちにさせてくれたからだよ。

 

 

 

 

 

脱落が発表されてから、この曲が頭から離れない。

ラフスケッチ

ラフスケッチ

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''さっき初めて会った 君のことを思い出してた''

 

 

''どうして苦しくなるんだろう? 何一つまだ知らないのに''

 

 

''さっきまでさっきまで忘れてた 寂しがりで弱虫な私を''

 

 

''もう二度と誰かを好きになることなんてないって思ってた''

 

 

''コスモスが揺れる帰り道 君にも見せてあげたい''

 

''ふたりで描く世界なら 見てみたいと思った''

 

''さっきまでさっきまで忘れてた 怖がりで弱虫な私は

何度もいつでも 逃げてばかりだったけど''

 

 

気持ち悪いと思われるかもしれないけど、重ねてしまった。

 

ほんの2,3ヶ月前に私たちの前に現れたばかりで、

私は彼のほんの一部も知らないのに必死になった。

 

もう日本人で好きだと思う子いないと思ってたのに。

 

コスモスの揺れる帰り道なんかよりも、舞台の上から見るペンライトの宇宙を見せてあげたかった。

 

大賀くんや練習生と私たち国プで描く物語を見たいと思ったし、

逃げてばかりだった私が自分とも向き合うきっかけになった。

 

 

大好きと言葉にしてしまったら、脱落しても一般人だと思えなくなってしまうから言いたくなかったのに、我慢ならず推してしまった。それくらい魅力的だった。

 

 

こんな辛い数ヶ月を過ごすことになるなら、最初から違う人を推せばよかったと何度も思った。

 

 

それでも、第三回順位発表の放送が終わって思ったことはたった一つ、

大賀くんを応援してよかったし、これからもアイドルになる夢を諦めないでほしい

でした

 

 

大好きです。

 

本当にありがとう。

 

お疲れ様でした。

 

 

ゆっくり休んだら、また舞台に戻って来てください。

 

 

あなたの教えてくれたたくさんのことを思い出しながら、待ってます。